ヲタクとして息をする。


一瞬だったけれど、わたしは
あの頃の温度と同じヲタクに戻ったよ。

ヲタクとして息をする。

ヲタクとして鼓動を打つ。
心臓が跳ねる。

そんな感覚を味わった。

何かぞわぞわ、期待が膨らんで、それと同時に何か自分の気持ちが追いつかないような気持ちでいっぱいになって、手が震える。

新しい現場とかDVDの予約前はいつもこうだった。一種の快感。

「予約できる!?」
「もしかしてこれめちゃくちゃ売れる!?」
「当落いつ!?」
「シフト空けなきゃ!」

自分のすきなアイドルがいるというのは、そういうこと。
これ以上ない楽しみや喜び、期待、ワクワクでいっぱいになると人は多分、鳥肌の準備をする。

言葉が出ても出ても止まらない。
予約終わったら、応募したら終わり、じゃなくて、何を言っても足りなくて、だからツイートしまくって。

なんか泣きそうになって、それなのに口角の筋肉が緩んで仕方ない。
それが頻繁に、ウン秒に一回起こる。

ヲタクって多分、そういう感覚に近いところで常に生きている。

思い出した。

アイドルがすきってこんな感覚だ〜〜〜〜

何にも気兼ねなく発表を喜ぶことができて、
楽しみにすることができて、
自担が生きていることを実感しながら、
それでいて二次元みたいな感覚で、
新たなストーリーを待つ。みたいな。

自分の人生や生活の中にそれを落として。

それが思い出になる。なっていく。

ああ、

やっぱり、ぬか喜びだったけれど、
もちろんそんな、ぬか喜びなんて言い方は全然よくないけど、
それでもやっぱりまだだったけど、

わたし大丈夫だよ。

お金足りないし、就活頑張らなきゃだし。

でもね、やっぱり楽しかったよ。

そうくん戻ってきたらきっともっと楽しいんだろうな、って思い出しちゃった。

だからやっぱり、早く戻ってきてほしいなあと少しだけ、思うんだよ。

少しだけ。